インドネシアの染織(絞り)
インドネシアの絞りの技法は、布の防染部分を糸で巻き締める「巻き締め絞り」と布の防染部分を針で縫い、縫い糸を引き締めて絞る「縫い締め絞り」の二つの技法に大別できます。前者は主に多様な模様をあらわすための技法であり、後者は単純な点線状の文様をあらわす技法で主に模様の輪郭や布の周辺部分(ボーダー)を装飾するために行われます。
山道文絞り裂(全体拡大画像)
20C 260cm×46cm
バリ島では早くから化学染料が使用されてきました。現存する絞りの大半は化学染料で染められたものです。しかし何れも伝統的な天然染料の色調に似せて染められたものが初期の作品には多く見ることができます。
繊維素材は絹で全体を山道に横切る白い線は、縫い締め絞りであらわされている。結婚式では肩掛、葬儀や礼拝の時には帯として男女ともに用いられたものである。 |
19〜20C 262cm×50cm
中央部に菱形の無地部分を絞りであらわした木綿布で、白無地の菱形は乾燥した芭蕉の葉で覆い、その上から糸で巻き締めて防染したものである。縁と布のボーダーの部分は縫い締め絞り、その間には巻き締め絞りがほどこされており、それぞれ波形と点があらわされている。
ジャワ島中部のソロで使用されたクンブンと呼ばれる細長い女性用の衣装で胸にきつく巻きつけるようにして着用されました。 |
20C 352cm×57cm
絹を素材としたバティックの肩掛でジャワ島北岸のものである。長方形の中央部の絞りと周辺部のバティックで構成されている。中央部長方形の周りには縫い締め絞りによって点線があらわされ、その内側には巻き締め絞りによって円形の模様があらわされている。また、縫い締め絞りの模様の上には描き染によって線が描かれ、巻き締め絞りの円文の一部にも描き染によって十字が描かれている。 |
19C. 215cm×91cm
模様はかわりの鋸歯文と幾何学文によって構成されている。中央部の幾何学文は花をモチーフとしたものであろうか、巻き締め絞りによって大小たくさんの円と菱形をあらわしている。点線の縫い締め絞りは主に周辺の縁取りやボーダーに用いられている。布地は中国から船載されたと思われるしなやかな薄絹でスマトラ島パレンバンで製作され、肩掛として使用されたものである。
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