インド更紗(インドネシア古渡りその2)
インドネシアの染織デザインを模倣したものが多い、インドネシア向けにつくられた更紗をご紹介致します。
茜地草花鳥文様更紗
(全体拡大画像)
17〜18C 414cm×102cm
ボーダーに鋸歯状の模様をともなったデザインの更紗。この手のものはスマトラ島南部、主にジャンビやパレンバンに住むムラユ人、パミンギル人が腰巻や肩掛けとして使用してきたものである。かつてより、かれらのもとでつくられてきた紋織物、緯絣、金更紗などのデザインとかなり類似していることから、それらを模倣し当地向けにつくられた更紗であると考えられている。
またこの更紗では鋸歯模様の部分が、よくある三角形の鋸歯ではなくソフトクリームのような模様になっているのが面白い。
茜地人物草花鳥獣文様更紗
(全体拡大画像)
17〜18C 246cm×112cm
同じくボーダーに鋸歯状の模様をともなったデザインの更紗である。人物にサル、ウサギ、羽根を広げた鳥といった動物ものがあらわされた楽しい逸品だ。
(部分拡大画像上より)
1)サルとウサギの部分。
2)人物が描かれている鋸歯模様の部分。
これも三角形の鋸歯でなく、珍しい形をしている。
茜地人物文様更紗
(全体拡大画像)
18C 106cm×500cm
人物が中心に描かれているインド更紗には、主にバリ島から発見されているヒンドゥー教の影響がみられる戦闘場面をあらわした更紗。そしてこのような舞姫をあらわした更紗が、インドネシアではとくに好まれたようで有名である。
スラウェシ島で発見されたこの更紗は、儀礼用の壁飾りとして用いられていました。
茜地草花文様更紗
(全体拡大画像)
18C 366cm×108cm
インド更紗は全般的に、植物をモチーフとしたデザインのものが大変多く見ることができる。インドネシアに渡ったものの中でもこのように、花や花樹の連続模様によって構成されているインド更紗は、特にバリ島から数多く発見されており、ヒンドゥー・バリ教を信仰するバリ人のもとで、おもに儀礼の際の供物や祭壇の壁飾りとして用いられてきました。
▲今昔美術館TOPページに戻る